Well-type硬X線偏光計PoGOの開発と気球実験への応用
東京工業大学 河合研究室
目的: 今まで観測の行われていない 30-200
keVの領域で、世界
ではじめて偏光天体を捉える。
気球実験により、迅速で柔軟性の高い観測を行う。
1.検出器構成
- 397本の井戸型フォスウィッチカウンタ
- Fast (主検出部), Slow plastic(コリメータ), BGOシールド
- 波形弁別により、開口角からのイベントのみ選別
2.波高弁別(PSD) の原理
3.期待される性能
-エネルギー範囲: 30 ~ 200 keV
-検出器面積: 1787 cm2
-散乱有効面積:
243 cm2
-バックグラウンド:
~10 mCrab
-モジュレーション 係数: 23 %
-検出限界偏光度(3s): 7 %
- 位相毎の偏光測定により、Crab
pulsar の
polar cap/outer gap/causticモデルを識別可能(右図)
- Crab以外にもCyg X-1, Her
X-1, NGC4151 など、10天体以上
の パルサー・活動銀河・ブラックホールが観測可能
4.PMT &
R/D
(上) Her X-1, 4U 0115+63
に対する観測限界
- 30 keVの閾値を実現するには、量子効率の高いPMTが鍵
- PoGO 用に、プリズム型光電面を持つPMTを開発(左)
- 量子効率が10%以上up。5.9 keVがクリアに見える (右)
5. On-going
programs
- PoGO の性能を実証するため、プロトモデルによる シンクロ
トロンビーム試験を行った (2003/7:データ解析中)。
- 11月にはKEK-PFで2 回目の試験を行う
5.9 keV
6. 打ち上げまでのスケジュール
(左) Cyg X-1 に対する
PoGOの検出感度。Hard state
Soft stateの両方で検出可能
1p.e
10 keV
100 keV
100 keV
10 keV