河合研では、PoGOの光検出器である「光電子増倍管(PMT)」を開発しています。
一般的に PMT は量子効率が低く (20-30 %)、シンチレータからの大部分の光を
失うことになりかねません。一方で PoGOの検出感度を実現するには ``1光子"
レベルの微弱な光を確実に捉える必要があります。我々は、浜松ホトニクス社と
共同で、極めて量子効率の高い「プリズム型」PMTの開発を行なっています。
従来のPMTと異なり、カソード面が 45 度の傾斜をもつピラミッドの様に波打ち
入射光子に対する検出感度を飛躍的に向上させます。このPMTの使用により、
30keVといった低いエネルギーX線の散乱光子までを優れた S/N で検出します。
通常型(左)とプリズム型(右) 光電子増倍管の比較
プリズム型PMTと、BGOシンチレータ (アンチシールドカウンタ)
プリズム型PMTによる、量子効率の向上。