軟X線カメラ と ボアサイトカメラ


概要
構造
姿勢


The SXC + boresight camera:  click to magnify!

概要

HETE-2 の軟X線カメラは
WXM と同じように働く CCD と符号化マスクを用いた X線撮像装置です。X/Y 方向の2台のカメラが あります。CCD のピクセルサイズが小さいため、SXC のピクセルサイズは 角度にして、33秒角です。

SXC は WXM と相補的な役割を果たします。有効面積やエネルギー範囲は WXMに 及びませんが、WXM よりも非常に正確に天体の位置を決める事ができます。 SXC は WXM が観測したガンマ線バーストの約 1/3 を観測する事ができます。


The Soft X-ray Camera along:  click to magnify!

SXC の構造

ひとつの SXC ユニットは 2枚の2048x4096 CCD と約 100 mm 離れた 所にある細かな符号化マスクから成っています。CCD はマスク要素の 方向と平行になるように配置されています。CCD は一次元読みだしを 行います。

SXC の仕様:

  • 製作:     MIT CSR
  • SXC の大きさ:     10cm x 10cm x 17.5cm
  • 有効面積:     7.4 cm2 per SXC
  • CCDs:     1台の SXC に対して 2枚の MIT/LL CCID-20 CCDs: 2048x4096 ピクセル, 15 ミクロン ピクセル
  • エネルギー範囲:     500 eV から 14 keV (打ち上げ後の保護膜の損失により今は 2-14 keV)
  • エネルギー分解能:     46 eV @ 525 eV, 129 eV @ 5.9 keV
  • 検出器の量子効率:     93% @ 5 keV, > 20% (0.5-14 keV)
  • 時間分解能:     1.2 s
  • 視野:     0.91 sr
  • 焦点面でのスケール:     CCD pixel 当たり 33"
  • バーストの感度:     (4 sigma) 0.47 cts cm-2 s-1
  • 定常天体の感度:     (4 sigma) ~700 mCrab t -1/2
  • 位置決め精度:     暗いバースト, 5 sigma - 15", 明るいバースト, 22 sigma, 3" (1 Crab; 10s)

  • A boresight camera:  click for more information!

    SXC 姿勢カメラ

    SXC の CCD、及び符号化マスクは非常に細かな構造体であるため、軌道上の 熱変動で SXC の位置精度に問題を来たしてしまいます。この影響を減らす ため、2台の姿勢制御用のカメラを SXC が観測する空と同じ方向に配置 しています。可視光とX線での空を結びつける事で、数秒角での位置精度を達成 しています。

    ボアサイトカメラの仕様

  • レンズ:     Custom-modified Zeiss 80mm, f/2.8
  • CCD:     MIT/LL CCID-22: 512x512 frame-store device, 15 micron pixels
  • Operating procedure:     Frame-store shift followed by 2x2 pixel summing
  • 視野:     5.5 degrees square
  • Pixel angular size:     74 arc-seconds (in 2x2 pixel summing mode)
  • Readout time:     1.0 seconds
  • Bandpass:     560 - 670 nm
  • Limiting sensitivity:     R = 7-8